ヘッドホンアンプUの製作
ヘッドホンアンプの電圧ゲインは0dbでも十分じゃないかと思い至り、それならばと、ディスクリートで簡単なバッファを組んでみました。
スイッチドキャパシタ型のDC/DC(LM2776)で-5Vを作り、カップリングコンデンサをなくしました。
抵抗値等は、メインで使用しているヘッドホンのインピーダンス(110Ω)に合わせ、在庫部品の中から適当に選んでいます。バイアス電流は、取り敢えず10mA ぐらいに設定しましたが、インピーダンスの低いヘッドホンを大音量で鳴らす場合は、もっと増やした方が良いかもしれません。
32Ωのイヤホンだと、デジタルの方でだいぶゲインを落とさないといけないので、入力にアッテネーターを付けています。
アンプの最終段は、熱的な安定性確保とひずみ率低減のために、インバーテッドダーリントンにしています。200pF以上の容量性負荷では、リンギングが大きくなったり、発信したりする可能性があります。そのため、出力ジャック間にチップビーズ(BK2125HM121)を入れています。
回路図
基板製作
思いのほか音が良かったので、少し気合意を入れて、アクリル板でケースを自作しました。
100均で買ったフェルトをパンチで打ち抜いて、ゴム脚代わりに張り付けています。
Sound BLASTERに繋いだところ
入出力波形
CH1(上)が入力、CH2(下)が出力電圧です。33Ωの抵抗を負荷としてつないでいます。周波数帯域は、LTspiceでは30MHzぐらいまで伸びているようですが、自作のDDSが10MHzまでしか出せないので、それ以上は測れませんでした。
入力のアッテネーターは、32Ωのイヤホンでは-10db、110Ωのヘッドホンでは0dbにすると、私には丁度いい具合の音量になりました。大音量で聴きたい方には少し物足りないかもしれません。
多分ひずみ率はそれ程良くはないのでしょうが、聴感では、重低音から高音まで、今までに作成したアンプの中で最も音が良かったので、良い音で聴きたいときには、このアンプを使用することになりそうです。
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